保団連公害視察会 川内原発を視察 駅前で脱原発の訴えも  PDF

保団連公害視察会 川内原発を視察 駅前で脱原発の訴えも

 再稼働となった九州電力・川内原発の見学等を目的に、11月21・22日で開催された保団連公害視察会へ協会から飯田哲夫理事、事務局が参加。全国から33人が集まった。

 初日は、反原発・かごしまネット事務局長で出版社「南方新社」社長の向原祥隆氏を講師に「川内原発を巡る情勢と課題」と題した学習会を開催。向原氏は福島第一原発事故で、いかに日本が国民を守らない国であるかということを痛感したと訴えた。川内原発では、原発の温排水によって周辺海域の海藻類が全滅。海洋生物の死亡漂着が増え、漁獲高が激減していることを解説した。

 翌日は川内原発を視察。稼働しているため内部を見ることはできなかったが、九州電力社員の案内のもと、敷地内における防災設備等を見学した。その後、地元で脱原発運動に取り組む団体との交流意見交換会を開催。交流会では、鹿児島協会理事の青山浩一氏が、県内で実施した避難計画作成に関するアンケート結果を解説し、多くの医療関連施設が避難計画作成に困惑している状況を伝えた。

 また、原子力災害時に医療関係者の役割として安定ヨウ素剤配布をあげ、放射性ヨウ素にさらされた場合、安定ヨウ素剤の服用は早ければ早いほど効果があること。特に小児に対して有効だと考えていることから、すでに事前配布を行っている市町村の事例などを紹介しながら、行政へ事前配布を訴える取組みが必要だとした。

 続いて、地元で原発反対運動を行っている、川内原発建設反対連絡協議会の島原良子氏、城下義博氏、井上勝博氏と交流を行った。

 解散前には参加医師全員が白衣に着替え、川内駅前で脱原発の訴えを行った。

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