保団連 消費税・税務調査事前通知で交渉  PDF

保団連 消費税・税務調査事前通知で交渉

 
京都から飯田理事が参加
 
 保団連経税部は、消費税10%への増税中止と医療へのゼロ税率(免税)適用を求めて財務省交渉、また税務行政の改善を求めて国税庁交渉を10月23日に実施した。
 当日は飯田副会長(京都協会理事)、武村副会長、篠田経税部員、田中東京協会理事、八木兵庫協会理事、事務局ら7人の合計12人が参加した。
 財務省からは、高澤主税局総務課課長補佐、城戸主税局税制第二課課長補佐が応対した。
 
財務省に消費税増税中止訴える
 
 保団連は、4月に消費税が8%に引き上げられて以降、生活にゆとりがなくなり、医療機関に行きたくても行けない「受診抑制」が起きている。来年10月からの消費税10%増税は止めてほしいと訴えた。また保団連のある役員が、自院で年間6000万円の損税となっている。患者さんを治療すればするほど損税が増えるのはおかしいと述べると、財務省は、増収分は社会保障に回される。10%増税の際には低所得者の年金が増額される。損税分は診療報酬で補填したはずだと応じ、医療にかかる費用をめぐって参加者との現場感覚のズレを感じさせた。
 
事前通知で国税局と交渉
 
 国税庁交渉は、鴫谷国税庁長官官房総務課調査室課長補佐、内山連絡調整係長が対応し、保団連からの要望書に対して回答した。
 事前通知に関して文書での通知を求めたが、従来通り、電話で実施する、要望は関係課に伝えるという回答に終始した。
 カルテの提示・提出を求めないよう要請したが、必要がある場合は業務上の秘密に関する帳簿書類であっても、その提示・提出を求める場合があり、これは法令上認められた質問検査権の範囲に含まれるとの回答を繰り返した。税務調査時の立会い・録音についても守秘義務に反する恐れがあるとしてかたくなに断った。最近増えている「おたずね文書」による調査は行政指導であって質問検査権の行使ではない。あくまでも納税者の任意の提出を求めていると回答した。
 一方で反面調査は、法令上、納税者本人に対する事前通知を先行することや納税者本人の了解を得ることが実施要件とはされていないとしたが、これも質問検査権の行使という認識を示した。保団連・協会は、今後も粘り強く税務行政の改善を求めていきたい。
 
会員署名にご協力を
 
 なお、現在集約している「消費税10%への増税中止と医療への『ゼロ税率(免税)』適用を求める」会員署名は1月の通常国会に提出するため、引き続きご協力をお願いしたい。

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