住民側敗訴が確定、最高裁/東電・柏崎刈羽原発訴訟
東京電力の柏崎刈羽原発1号機の原子炉設置許可をめぐり、周辺住民が「安全審査が不十分で許可は違法」として、国の許可処分取り消しを求めた訴訟の上告審で、最高裁第1小法廷(甲斐中辰夫裁判長)は4月23日、住民側の上告を退ける決定をした。
住民側が上告した後の2007年7月、原発付近を震源域とする新潟県中越沖地震が発生。地震の揺れが想定を超え、住民側は「安全審査の誤りが判明した」と主張したが、決定は「法律審としての最高裁の性格、事案の内容、訴訟の経過などにかんがみ、判断を左右しない」と言及した。
第1次提訴から約30年、1審新潟地裁判決から約15年が経過し「許可は適法」として住民敗訴とした1、2審判決が確定した。【共同】