代議員月例アンケート(61)
『薬価基準』『薬効別薬価表』協会新点数関連出版物について
京都府保険医協会は、2年に1度の薬価改定に対応して、1961(昭和36)年から『薬価基準』を作成して、全会員に無料配布してきた。2004(平成16)年改定版からは、掲載内容に効能・用法を追加、06年改定版から禁忌を追加した。また、06年改定版から『薬効別薬価表』を分離して、会員が改定からすぐに薬効別薬価を調べられるように対応してきた。
しかし、レセコンの普及に従い、薬価改定情報がレセコン業者から光ディスク、オンライン等で提供されるようになり、『薬価基準』『薬効別薬価表』の使用頻度が落ちたとの意見が協会に寄せられるようになった。
そのため、8月5日に代議員・予備代議員190人を対象に『薬価基準』『薬効別薬価表』に関するアンケートを実施。回収数は101人、回収率は53%だった。
結果はグラフの通り。『薬価基準』『薬効別薬価表』の認知度はそれぞれ95%、75%と高い(図1、5)。また、『薬価基準』は67%の方が「活用している」と回答しているのに対し、『薬効別薬価表』は逆に「活用していない」方が59%に上り、「活用している」方は40%に止まっている(図2、6)。
さらに、協会が『薬価基準』の無料配布を止めたら「困る」方は49%と約半数に達しているのに対し『薬効別薬価表』は、無料配布を止めても「困らない」方は42%で、「困る」方の38%を上回った(図4、8)。
以上の結果から、協会は、12年度改定時の薬価関連出版物について、従来の『薬価基準』に「薬効別薬価」の比較表の内容を加え、かつページ数を従来の『薬価基準』程度に抑えたものを、12年3月末に出版することとしたので、会員各位にはご承知願いたい。
なお、『薬価基準』の活用にあたっては、「適応病名を調べる」91%、「使用量を調べる」47%等の回答率が高く(図3)、同書の内容が薬価だけでなく、適応病名、薬効などにも活用できることが分かるように、同書の名称変更を検討する。
また、薬価改定告示発出後、すぐに薬価を知りたい会員への対応は別途検討する。
12年度改定時の薬価関連出版方針
・『薬価基準』2012年度改定版は3月末に発行。
・『薬価基準』に「薬効別薬価」の比較表の内容を追加(ページ数は同程度に)。
・薬価改定告示後、すぐに薬価を知りたい会員に対する対応は別途検討。