介護職員は2.2倍、看護職員も1.5倍に/国民会議の推計
政府は10月23日の社会保障国民会議サービス保障分科会で、2025年の医療・介護費用推計とともに、サービス提供に必要なマンパワーや病床数などの提供体制の試算も示した。改革ケースでは、急性期の職員の重点化を図ることから、07年より医師は1.2倍程度、看護職員を1.5倍程度増やす必要性を指摘。医療と介護の連携を図る観点から、介護職員は2.2倍程度増やし255万人余りが必要となると試算した。
3つの改革ケースのうち、急性期病床の平均在院日数を10日に短縮するなど「大胆な改革」をした場合、医師数は32.1万−33.5万人程度が必要と予測。看護職員は194.7万−202.9万人程度、その他の医療職員も1.5倍の108.1万−113.5万人程度が必要と見込んだ。医療と介護の連携強化に伴い、現状の2倍程度の利用者が見込まれる介護の従事者は訪問介護員などの介護職員を2倍以上に増員するほか、介護支援専門員や相談員なども2.5倍程度の73.6万人が必要とした。
病床数については「大胆な改革」の場合、急性期67万床、亜急性期・回復期等44万床が必要となり、合わせて07年時点の一般病床103万床より8万床の増床が必要となる。医療療養病床は07年の23万床を維持する。
急性期、亜急性期・回復期等、医療療養の25年の全病床数は、改革をしない「現状投影ケース」では、07年の1.4倍に当たる172万床までの増加が見込まれる。これに対し改革ケースでは全病床数が134万−153万床で、3つのいずれの改革ケースでも07年の126万床より増える見通しだ。(10/24MEDIFAXより)