介護職員の処遇改善「一体改革で検討」/菅首相
菅直人首相は2月2日の衆院予算委員会で、介護職員の賃金を月額4万円引き上げるとした2009年衆院選の公約について、社会保障と税の一体改革の中で実現に向けて検討する考えを示した。高木陽介氏(公明)の質問に答えた。
菅首相は「(自公政権下で行われた処遇改善を)維持するにも新たな財源が必要であり、4万円に引き上げるとさらに財源が必要になる」とし、「社会保障改革全体の中で(処遇改善の)制度の維持・拡大と財源の安定的確保ということで、ぜひとも(野党と)協議したいと申している。前向きに取り組ませていただければと思う」と述べた。
●高額療養費の見直しも一体改革で
菅首相は、高額療養費制度の低所得者に対する自己負担額軽減についても「本当に困った人、本当に厳しい状況にある人に手を差し伸べることは優先度が高い。これからの社会保障改革で十分、議論するに足る大きなテーマ」とし、「保険者の理解も含めて、今後の社会保障改革の中で議論したい」と述べた。
自己負担限度額の引き下げをめぐっては、公明党のほか患者団体からも要望が寄せられ、厚生労働省が10年、社会保障審議会・医療保険部会で検討。細川律夫厚生労働相は「保険者の理解をいただくのは難しく、11年度予算案では見送らざるを得なかった」と説明した。(2/3MEDIFAXより)