介護給付費、前年度比5.6%増で7兆円超/10年度事業状況報告  PDF

介護給付費、前年度比5.6%増で7兆円超/10年度事業状況報告

 2010年度の介護給付費(利用者負担を除く)は前年度比5.6%増(3843億円増)の7兆2536億円だったことが分かった。要介護認定者数は同4.5%増(22万人増)の506万人、1カ月平均の介護サービス受給者数は同5.0%増(19万人増)の413万人。65歳以上の第1号被保険者1人当たりの給付費は同4.9%増(1万1600円増)の24万9000円だった。厚生労働省が6月29日に発表した10年度の「介護保険事業状況報告(年報)」で分かった。

 サービス別の1カ月平均の給付費は、居宅サービスが全体の51.8%で2955億円と最も多く、次いで施設サービスが同39.0%の2225億円、地域密着型サービスが同9.1%の520億円だった。

 第1号被保険者数は前年度比0.7%増(19万人増)の2910万人で、うち49.1%を占める1428万人(3.7%増、同51万人増)が75歳以上の後期高齢者だった。第1号被保険者の要介護認定率は16.9%(0.62ポイント増)で、うち要支援1−要介護2の軽度者は10.5%(0.6ポイント増)、要介護3−5の重度者は6.4%(0.1ポイント増)。第1号被保険者で要介護認定を受けている86.9%(427万人)が後期高齢者で、13.1%(64万人)が前期高齢者。

 第1号被保険者の保険料収納額は1兆3938億円(0.9%増)、保険料収納率は98.5%(0.12ポイント増)となった。

 介護給付費が市町村の見込みを上回った場合などに必要額を取り崩すことができる介護給付費準備基金を保有している保険者は1493保険者(前年度比5保険者減)で、積み立て金額の合計は3962億円(同462億円減)だった。介護保険の保険者は全部で1580。

 10年度の同年報は、東日本大震災の影響で集計が間に合わなかった福島県の5町1村(広野町、楢葉町、富岡町、川内村、双葉町、新地町)を除いて集計。前年度比の計算は同5町1村を除いた値で算出した。(7/2MEDIFAXより)

ページの先頭へ