介護福祉士養成施設、深刻な定員割れ/
08年度の定員充足率は45.8%
厚生労働省が12月25日の福祉・介護人材確保関係主管課長会議で示した「2008年度介護福祉士養成施設の充足率」によると、08年4月1日現在で、介護福祉士養成施設の定員充足率は45.8%と半数に満たなかった。充足率が最も高かった「大学」でも約6割にとどまり、深刻な定員割れが生じていることが明らかになった。厚労省社会・援護局は、入学者数は全体的に減少傾向にあり、少子化による母数の減少や若者の介護離れが影響しているとみている。
学校種別ごとに定員の充足率を見ると、大学(定員2455人) は67.1%、短大(同5596人) は51.0%、専修学校(同1万7236人) は41.3%。高等学校専攻科の定員数は120人と少ないものの、定員充足率はわずか17.5%にとどまった。
一方、介護福祉士養成施設数は08年現在で434施設、入学定員は2万5407人で、4年前と比べ45施設増えるなど増加傾向にある。福祉系高校も4年間で35校増の212校。
04年の介護職員数を基準とした厚労省の将来推計では14年の介護職員数は140万−155万人程度としており、今後10年間で年間平均4万−5.5万人程度の増加を見込んでいる。介護福祉士養成施設に著しい定員割れが生じていることを踏まえ、厚労省は08年度補正予算案で「介護福祉士等修学資金貸付事業」の貸付限度額の引き上げや、返還免除要件の緩和を行うなど対策を講じる予定だ。(1/6MEDIFAXより)