介護療養病床廃止の撤回を要望/保団連が決議
保団連はこのほど、介護療養病床廃止の撤回や有床診療所の報酬引き上げなどを求める決議を採択した。療養病床再編の受け皿となる介護療養型老人保健施設に移行すれば大幅な減額となり、医療依存度の高い患者が入所できずに「介護難民化」すると指摘し、2011年度末の介護療養病床廃止を直ちにやめるよう求めた。
決議では、日本医師会調査で「25年に医療療養病床は33万5000床必要」と推計されていることに触れ、「このまま介護療養病床を廃止すれば、地域医療に取り返しのつかない結果を生み出す」と訴えた。療養型老健については、併設医療機関の常時医師配置などを要件に加え、医師配置や夜間看護体制を十分確保できる報酬とするよう要望した。
有床診療所については、診療報酬の抑制により病床閉鎖に追い込まれているとし、地域医療を確保するために中小病院や有床診療所の点数増が必要とした。
このほか、決議では、医療療養病床の医療区分1の正当な評価や、後期高齢者特定入院基本料などでの脳卒中後遺症・認知症患者の入院制限の撤廃などを求めた。(8/26MEDIFAXより)