介護療養病床の存続を/保団連が要望
保団連は5月21日、2011年度末で廃止となる介護療養病床について、存続を求める要望書を、長妻昭厚生労働相と衆参厚生労働委員に提出した。医療必要度の高い患者を一定程度受け入れている実態があるとし、介護療養病床の必要性を強調した。
保団連は10年1月、療養病床を持つ医療機関などを対象に、患者の状態などについて調査を実施。634医療機関から回答を得た。
介護療養病床に入院している患者7951人の状態について、回答日時点の評価を聞いたところ、「医療区分2」か「医療区分3」に相当する患者が3割程度いた。保団連は「医療必要度の高い患者の療養を、介護療養病床が一定程度担っている」と指摘。介護療養病床の転換先として創設された介護療養型老人保健施設については「夜間の医師や看護職員の配置が手薄く、現在の入所者を入所させ続けることが困難」とし、介護療養病床の必要性を訴えた。
要望書では、医療療養病床についても言及した。「12年4月から看護・介護職員配置が強化され、満たせない場合は診療報酬を引き下げられる可能性がある」と指摘。「看護・介護職員不足のため職員配置の強化に対応できない療養病床が少なくない」とし、「地域の入院医療の確保が困難になる」と危惧した。(5/24MEDIFAXより)