介護療養の利用者1万人減少/10年度介護給付費実態調査
2010年度に介護予防か介護サービスを利用した人(年間実受給者数)は492万8200人で、09年度から24万1200人増加したことが、厚生労働省が8月4日に発表した「10年度介護給付費実態調査」の結果で分かった。ほぼ全てのサービスで09年度から利用者数が増えたが、介護療養型医療施設では減少していた。厚労省大臣官房統計情報部は「介護療養型医療施設が減っている影響」とみている。
毎月公表している月報のうち、10年5月審査分から11年4月審査分を取りまとめた。サービス種類別に10年度の年間実受給者数を見ると、介護療養型医療施設は13万6100人で09年度から1万人減少。短期入所療養介護(病院など)は1万2000人で、09年度から300人減少した。施設介護サービスではこのほか、介護老人保健施設(老健)が48万3700人(前年度比1万1300人増)、特別養護老人ホーム(特養)が53万8700人(同1万3100人増)だった。
居宅介護サービスでは、訪問看護41万1900人(同2万5500人増)、訪問リハビリテーション9万8900人(同1万人増)、通所リハビリテーション54万1500人(同2万1100人増)などだった。
10年度に1年間継続してサービスを受けた人の要介護状態の変化を調べたところ、要支援2−要介護4の全区分で、軽度化よりも重度化した人の割合が多かった。
●東北3県で11年4月審査分減少
東日本大震災の影響が出た可能性がある11年4月審査分の介護サービス1人当たり費用額を見ると、岩手県が16万8400円で09年4月から8300円減少。宮城県が16万600円(前年同月比1万9700円減)、福島県が15万9800円(同2万500円減)だった。(8/5MEDIFAXより)