介護療養の人件費率60.4%/08年度介護労働安定センター調査  PDF

介護療養の人件費率60.4%/08年度介護労働安定センター調査

 介護労働安定センターが7月31日に発表した「2008年度介護労働実態調査の結果報告書」によると、介護療養型医療施設の1施設当たり月額事業収支(08年9月)は収入3385万8000円、費用3312万6000円だった。費用に占める人件費の割合は60.4%だった。

 ほかの介護施設の事業収支は、介護老人保健施設では収入が5024万7000円、費用が4455万1000円。介護老人福祉施設は収入4328万8000円、費用3763万円など。全介護事業所の平均は事業収入が1480万円で、事業費用が1338万3000円だった。

 介護サービスを運営する上での問題点(複数回答)として「今の介護報酬では、人材の確保・定着のために十分な賃金を払えない」と答えた事業所は71.6%で、前年に引き続き最も多かった。サービス種別では、介護老人保健施設の79.7%、介護老人福祉施設の76.3%、介護療養型医療施設の68.8%がこの点を問題に挙げた。「職員の定着率が低く困っている」と回答した事業所のうち、8割が「十分な賃金を払えない」とした。

 07年10月−08年9月の介護労働者の採用率は22.6%、離職率は18.7%だった。従業員数が十分でないと回答した事業所は全体の63.0%で、「大いに不足」が7.5%、「不足」が21.4%、「やや不足」が34.1%だった。「適当」と回答した事業所が36.5%、「過剰」と回答した事業所は0.5%だった。(8/3MEDIFAXより)

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