介護療養、利用率は9割超え/09年介護施設・事業所調査  PDF

介護療養、利用率は9割超え/09年介護施設・事業所調査

 2011年度末の廃止を延期することになった介護療養型医療施設の利用率は、09年10月時点で9割を超えていたことが、厚生労働省が2月17日に公表した「09年介護サービス施設・事業所調査結果の概況」で分かった。介護老人保健施設などを含むいわゆる「介護保険3施設」の利用率は、いずれも9割以上だった。

 09年10月1日現在の介護療養の平均定員44.3人に対し、平均在所者数は41.4人で、利用率は93.4%。老健では定員91.0人に対し在所者数83.5人(利用率91.8%)、特養では定員70.6人に対し在所者数69.5人(同98.5%)だった。在所者の平均要介護度は介護療養が4.38で最も高く、特養3.86、老健3.31と続いた。3施設の在所者の内訳は、特養が52.4%と最も多く、次いで老健37.1%、介護療養10.5%だった。

 施設の部屋の種類については、特養では「個室」が61.7%で最も多く、老健と介護療養では「4人室」がそれぞれ43.4%と51.2%で最も多かった。

●訪看ST、1人当たり月5.8回利用
 居宅系サービス事業所では、訪問看護ステーション1事業者当たりの平均利用者数は56.4人、利用者1人当たりの1カ月利用回数は5.8回だった。利用者数の規模別の内訳は「20−39人」が27.2%で最も多く、「40−59人」(24.1%)、「60−79人」(15.7%)、「1−19人」(12.3%)と続いた。

 訪問介護では、1事業所当たりの平均が36.0人、利用者規模は「1−19人」(34.0%)が最も多く、同利用回数は16.1回。一方、小規模多機能型居宅介護の同利用回数は27.9回だった。訪問介護サービスの提供内容の割合は、42.4%の「掃除」が最も多く、次いで「一般的な調理・配膳」(33.5%)、「排泄介助」(31.9%)、「更衣介助」(22.8%)。「自立支援のための見守り的援助」は17.3%だった。

 居宅系事業所の経営主体別の構成割合は、介護予防支援事業所(地域包括支援センター)では、社会福祉法人の47.9% が最も多く、地方公共団体が31.8%、医療法人が11.4%。居宅介護支援事業所全体では、営利法人(38.7%)、社会福祉法人(29.9%)、医療法人(19.4%)の順だった。

 調査は全数を客体とし、介護療養2159施設、老健
3611施設、特養6127施設(施設数は09年10月1日現在)を対象に実施。集計できた回答数は介護療養1980施設、老健3463施設、特養5876施設だった。

 居宅系は、訪問介護2万5792事業所、訪問看護ステーション5734事業所などが対象。集計できた回答数は、訪問介護2万1517施設、訪問看護ステーション5221施設だった。サービス利用回数は09年9月1カ月を集計・分析した。(2/18MEDIFAXより)

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