介護施設充実に重点/京都市が「長寿すこやかプラン」
京都市は、2011年度までの高齢者福祉施策の方針を盛り込んだ「市民長寿すこやかプラン」を策定した。11年度末までに医療機関の介護療養病床が廃止されることから、老人保健施設などへのスムーズな転換や地域介護サービスの向上を掲げている。
プランは、今後3年間の介護保険事業や高齢者福祉対策の指針で、高齢者をめぐる環境や制度変更を考慮して3年ごとに改訂している。
市によると、計画最終年度の11年度に、65歳以上人口は08年度比約2万人増の約34万人となり、市人口全体の23.7%を占める。これに伴い、要支援・要介護認定者数も10年度に6万人を超える見通し。
認定者数が増加する一方、長期入院の患者が利用する療養病床を、国が医療費削減のために再編し、介護保険適用型の療養病床が11年度までに全廃されるため、同年度に介護老人保健施設を200人増の3761人分、介護老人福祉施設(特別養護老人ホームなど)を500人増の4931人分にそれぞれ増やし、高齢者の受け皿を確保する。
また、要支援・要介護認定者の増加を抑えるため、介護予防に力を入れ、新たに食事による健康増進をテーマにした教室を定期的に開催していく。
計画は冊子にまとめ、13日から市役所案内所や各区役所などで無料配布する。