介護施設の消火設備に137億円/政府・追加経済対策
政府は9月24日、追加の経済対策に経済危機対応・地域活性化予備費を使用することを閣議決定した。細川律夫厚生労働相は閣議後の会見で、病院の耐震化に360億円、介護施設の消火設備の設置支援に137億円を充てると説明した。スプリンクラー設置について、これまで助成の対象外となっていた275? 未満のグループホームへ支援を拡充する。
2009年4月に施行された消防法施行令では、延べ面積275? 未満のグループホームはスプリンクラーの設置が義務付けられていない。10年3月に札幌市の認知症高齢者グループホームで7人が死亡する火災が発生。厚労省は調査を実施し、延べ面積275?未満の認知症グループホームで「設置済み」は約1割にとどまっていることが分かった。調査結果を受け、長妻昭前厚労相は275? 未満のグループホームに対して支援を拡充する方針を示していた。
追加の経済対策では、09年度補正予算で盛り込まれた「介護基盤緊急整備等臨時特例交付金」に上乗せする。老健局高齢者支援課によると、都道府県に対しては情報を伝えており、今後正式な要綱などを通知するという。
病院の耐震化の対象施設は、未耐震の災害拠点病院と救急救命センター、2次救急医療機関で、既存施設の耐震補強のほか、新築の建て替えも対象。(9/27MEDIFAXより)