介護保険料引き下げへ/京都市国保、40−64歳交付金活用
京都市は6月8日、国の交付金を活用して、40−64歳の国民健康保険の被保険者が2009年度に支払う保険料(介護保険料分)を引き下げる方針を決めた。年間保険料は1人あたり811円引き下げられ、19810円となる。
40−64歳の国保加入者は介護保険の被保険者でもあるため、国保料と併せて介護保険料を支払っている。09年度からの介護報酬引き上げに伴い、保険料の上昇が見込まれる。このため、市は、国が激変緩和措置として設けた特例交付金を引き下げに活用する。09年度の市への交付額は9800万円。10年度は交付金が半額になる。
市は、この日開かれた市国民健康保険運営協議会に諮問、答申を受けて決定した。
同協議会では、09年度の事業計画案も承認された。事業計画では、1日あたりの入院費用や1件あたりの受診日数が全国平均と比べて高いことから、介護予防サービスや在宅看護の推進などを掲げた。新規事業では、メタボリックシンドローム予備群を対象にした「メタボ予防教室」を7月から開催することを盛り込んだ。
さらに、現行の医療保険制度について「財政的に限界に達しつつある」とし、国に対しては「将来にわたって被保険者が安心して医療を受けるためには、全国民が加入する医療保険制度の一本化を実現すべき」と主張している。