介護サービスの「仕分け」も/介護給付費分科会
厚生労働省の社会保障審議会・介護給付費分科会は4月13日、2012年度の診療報酬・介護報酬同時改定に向けて議論すべきポイントについて討議した。震災復興にかかる財源との兼ね合いを念頭に、複数の委員から介護サービスに優先順位を付けるなどの“仕分け”が必要とする意見が出たほか、▽医療と介護の連携▽介護サービス適正化の取り組みに対する報酬上の評価▽恒久的な処遇改善の取り組み─などが検討課題として挙がった。
介護サービスの仕分けについては、池田省三委員(龍谷大教授)が「復興には数十兆円が必要とされている一方で、介護給付費は間もなく年間8兆円に到達する。サービスの仕分けは必要だ」と述べた。
大島伸一分科会長代理も「サービスの必要性は立場ごとに違うが、順番を付けざるを得ない場面が出てくる」との考えを示した。中田清委員(全国老人福祉施設協議会長)も「介護サービスの費用対効果を議論する必要がある」とした。
介護サービス適正化の評価については、武久洋三委員(日本慢性期医療協会長)が、「利用者本位がいき過ぎて“御用聞きケアマネ”になっている場合もある」と指摘し、サービスの適正化を順守する仕組みが必要との見方を示した。
久保田政一委員(日本経団連専務理事)は「事業者の工夫を報酬上で評価することも必要ではないか」と述べた。(4/14MEDIFAXより)