介護など現物給付充実を/未来投資PTで神野氏
厚生労働省の「医療・介護・保育『未来への投資』プロジェクトチーム」は2月22日、関西学院大人間福祉学部の神野直彦教授から意見を聴いた。神野氏は社会保障費を充実させながら、経済成長を達成しているスウェーデンを例に取り上げ「介護・育児などの現物給付へ社会保障の軸足を移すべき」と述べた。
神野氏は、GDPに占める社会保障の大きさがほぼ同様のスウェーデンとドイツを比較して、スウェーデンの方が高い成長率となっていることを指摘。その理由として、スウェーデンの社会保障支出に占める高齢者や家族への現物給付の多さを挙げた。
その上で、今後は2次産業から3次産業への人的資源の移行に伴い女性の社会進出が進むとし「今後の社会保障の在り方として、家庭内で担われていた労働をサービスとして提供することが経済成長を考える上で重要。従来のセーフティーネットをさらに拡充し、労働市場に参加できる形にすべきだ」と訴えた。(2/23MEDIFAXより)