今月の主な働き
厚生労働省の高齢者医療制度改革会議は8月20日、後期高齢者医療制度廃止後の新たな高齢者医療制度の骨格となる中間取りまとめを了承した。
新制度では現在の後期高齢者医療制度の被保険者のうち、サラリーマンとその家族は継続して被用者保険に、それ以外は国保に加入する仕組みとする。
ただし、高齢者が一気に市町村国保に加入した場合に保険料負担増などが懸念されるため、75歳以上または65歳以上は当面、都道府県単位で財政運営し、環境が整った段階で都道府県単位の国保を全年齢に拡大する。
政府は7月27日夕の臨時閣議で、2011年度予算の概算要求基準(シーリング)を閣議決定した。各省庁が財務省に求める要求額は、10年度予算から一律1割削った額となる。1割削減で捻出した2.4兆円は社会保障費の自然増1.25兆円に充てるほか、成長戦略やマニフェストの政策に使う1兆円超の「元気な日本復活特別枠」に充てる。社会保障費本体と自然増部分は削減の対象外となったため、各省庁が軒並み1割削減の中で、厚生労働省の削減額は実質0.5%で済んだ。