京都選出民主党国会議員と面談 医療現場の声汲み取る政治求める

京都選出民主党国会議員と面談 医療現場の声汲み取る政治求める

 協会の垣田さち子副理事長(政策部会担当)は8月3日、国会へ赴き、与党・民主党の京都ゆかりの国会議員と面談した。今回の訪問は、政権交代からおよそ1年が経過する中、京都の医療をめぐる現状を伝えるとともに、同党の今後の医療政策についても意見交換を行ったもの。面談は、前原誠司衆議院議員(国土交通相)、福山哲郎参議院議員(内閣官房副長官)、川合孝典参議院議員、また小原舞衆議院議員と初めて意見交換することができた。

 面談で垣田副理事長は、7月1日から16日にかけて協会全会員対象に実施した「全会員対象アンケート」の「中間報告」で浮かび上がった、京都における医業実態と医師から見た患者実態並びに7月25日実施の総会アンケート「強い社会保障=医療産業化について」の内容を伝えた。多くの開業医は「先がまったく見えない」状況下でも、「患者のためになる医師としてやりたい」といった声を多く寄せられており、「地域医療の根本は開業医が担っている」との責任感とやりがいをもって取り組んでいる。地域の患者実態は正規の保険証を持たない人が増え、経済事情からの受診中断や検査拒否などの深刻な実態が広がっていることを紹介した。その上で、政府の医療政策が医療ツーリズムをはじめとした医療産業化に傾斜しつつあるのではないか、政治の役割はこうした患者の困難を解決することにあるのではと訴えた。

 対応した議員はそれぞれに深刻な患者実態を受け止めた上で、どのように日本の医療を良くするかについてそれぞれの立場で悩んでおられ検討している様子が伺えた。

 後期高齢者医療制度廃止後の新たな医療制度が来年の通常国会に法案提出されようとしている。一方で「公的保険依存からの脱却」が医療産業化の目標に掲げられる状況もあり、日本の医療制度は、大きな変化の波に晒される時期を迎えている。協会は今後とも、国・地方ともに、与野党各党議員との対話を重視し、患者、医療者のための医療制度を求め、要望活動を進める。


左上から前原誠司衆議院議員(内閣府大臣室にて)、福山哲郎参議院議員(首相官邸にて)、川合孝典参議院議員・小原舞衆議院議員(いずれも議員会館にて)と懇談する垣田副理事長

ページの先頭へ