京都府に「老人」で要請 原則1割負担で存続を  PDF

京都府に「老人」で要請 原則1割負担で存続を

 京都府で実施されている老人医療費助成制度「老人」は、一定要件を満たす65〜69歳の患者について、後期高齢者医療と同程度(1割ないし3割)に一部負担金を軽減する福祉医療制度である。

 一方、2006年の健保法等改正により70〜74歳(高齢受給者)の自己負担割合が原則2割(08年4月〜)とされた。それを受けて07年9月に、「負担割合等の逆転現象を回避するため、制度の見直しが必要」等を理由に、京都府と市町村は「自己負担を原則2割に引き上げるとともに、所得制限を市町村民税非課税世帯に限る」という見直しについて合意している。

 その後、国の予算措置によって高齢受給者の自己負担の引き上げが凍結されてきたために、老人医療費助成制度「老人」の見直しも凍結されてきたが、14年4月1日以降に70歳に達する高齢受給者について、70歳に達する日の属する月の翌月以降の診療分から、一部負担金の割合を法本則通り2割にすることが予定されている。

 それに伴い、これまで凍結されてきた老人医療費助成制度「老人」見直しが具体化する懸念があることから、現在の制度を維持し原則1割負担を堅持すること、給付要件を現在より厳しくしないこと等を求める京都府知事宛要請および京都府議会宛陳情を1月15日に実施した。

 京都府知事要請にあたっては、府健康福祉部医療企画課長と懇談した。それによると07年9月の京都府と市町村における見直し合意には変更はなく、このままいけばその内容で実施されるとした。

 府の予算編成でもすでに検討が始まっているようで、3月中旬には決定するもよう。あらためて合意について市町村と再検討する予定があるか聞いたが、未定であるとした。

 今後は、府内市町村長宛および府内市町村議会宛にも同趣旨での要請および陳情に取り組む。

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