京都市立病院と京北病院を一体化/独立行政法人に、審議会が答申素案
京都市の病院事業の経営形態について審議している市医療施設審議会は10月30日、市立病院(中京区)と京北病院(右京区) を一体化し、1つの「地方独立行政法人」で2病院を運営する方式に移行するのが最適とする答申素案をまとめた。
現在、市の病院事業は予算決算に議会の議決が必要で、病院独自の責任と権限が弱く、医療技術の進歩や経営環境の変化に機敏に対応するため、経営の在り方を検討している。
素案では、地方公営企業法を全面的に適用して市直営のまま経営に一定の権限を持つ「管理者」を置く方式と、地方独立行政法人化で職員を非公務員とする2つの方式に絞って検討した。
その結果、医療レベルの確保や感染症対策などの政策医療の確保では2つとも変わらないものの、独法化では理事長が労働条件の設定や予算管理に権限を持ち、現状よりも自由度の高い運営や素早い意思決定が可能になるとして、課題解決に最適だとした。