京都地域包括ケア推進機構を設立/京都府と府医など  PDF

京都地域包括ケア推進機構を設立/京都府と府医など

 京都府は6月1日、京都府医師会などと共同で「京都地域包括ケア推進機構」を設立した。京都府医師会館で開かれた設立総会では、森洋一・京都府医会長のほか、山田啓二・京都府知事、門川大作・京都市長、柏原康夫・京都府社会福祉協議会長ら、機構を構成する4団体の代表が集まり、規約案や2011年度当初予算案などを決定した。都道府県単位で関係団体による地域包括ケアの推進機構設立は全国で初めてという。

 地域包括ケア推進機構は、団塊世代が高齢化のピークを迎える25年を標的として「オール京都体制」で医療、介護、福祉の一体的な施策推進を進める。地域包括ケアの「ワンストップ機能」を持つことが目的。事務局は医師会館内に置く。理事長には井端泰彦・元京都府立医科大学長が就任した。

 京都府知事選で、地域包括ケア推進機構の設立を公約としていた山田知事は、総会の挨拶で「国は社会保障制度の一体改革の論議をしているが、財政問題に終始し、あるべき地域体制の構築に関しての論議に欠ける。われわれはそれに反論ばかりしていても仕方がない」として、「京都から地域包括ケア体制の先進基盤をつくり、京都方式を確立する」とアピールした。

 地域包括ケア推進機構の役割については「実際の地域の体制づくりは市町村が行うが、それは横串であり、うまく機能するようサポートするのが今回の機構」として、「縦の連携」を行う意思疎通機関として機能させる戦略を示した。総会後のシンポジウムで山田知事は「今後の高齢化社会政策は、現状の行政対応ではうまくいかない。われわれ自身が追い込まれている。行政のパラダイムを変えていかなければならない」と強調した。

 一方、森会長は総会とシンポジウムで「高齢化に対応するには地域力は弱体化している。われわれは開かれた医師会として、京都方式を通じて多様な機関との連携体制を構築する」との決意を強調。京都府医が6年前から在宅医療提供体制づくりに取り組み、08年からは多職種との連携を踏まえた在宅医療サポート体制を取っていることや、その一環として4月から医師会館内に在宅医療を学べるトレーニングセンターを整備したことなどを紹介した。

 京都府は地域包括ケア推進の設立を視野に11年度、36億5000万円の地域包括ケア総合交付金の創設を予算化した。地域包括ケア推進機構は、医師、ケアマネジャーらスーパーバイザーの配置など「市町村伴走型」支援のプロジェクトを進める予定で、11年度は▽在宅療養あんしんネットワークのシステム化▽認知症疾患医療対策の充実▽総合リハビリの充実―などに取り組む。(6/2MEDIFAXより)

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