京滋事業所「休職者いる」9割/メンタルヘルス京都新聞社アンケート
職場のメンタルヘルス(心の健康) について、京都新聞社は京都府と滋賀県内の事業所を対象にアンケート調査を行った。「過去3年間、精神的な不調で1カ月以上休職した従業員がいる」と回答した事業所が93%に上った。「復職しても再び休職した事例がある」は82%で、多くの事業所が有効な対策を打ち出せない実態が浮き彫りになった。
精神的な不調を訴える従業員に対し、職場によるケアの必要性が「年々高まっている」は90%で、「それほど感じない」「分からない」は計8%だった。ケアが必要な年代(複数回答) は「年代は関係なし」48%、「20代」41%、「30代」38%で、20−30代の中堅層を中心にどの職場でも起こる可能性を示した。
推定される休職の要因(複数回答) は「職場での人間関係」「本人の性格・気質」「家庭や私生活上の悩み」が上位を占めた。
当事者への支援で、中心的な役割を担うのは「直属の上司」がトップで「産業医・看護師」「人事担当者」と続く。復帰前に職場に試行的に通う「リハビリ出勤」は69%が実施しているが、制度化しているのは30%だった。
アンケートは京滋の上場企業と京都府庁、滋賀県庁、各市役所の計97事業所に8月下旬、郵送した。9月中旬までに71事業所から回答が寄せられた(回収率73%)。