交通費制限「撤回」周知へ／通院受給者の批判に厚労省

　通院する生活保護受給者への交通費の支給基準を厳格化した厚生労働省の通知をめぐり、同省は７月８日、基準を６月に緩和した際に「(通知は) 事実上の撤回」と明言した舛添要一厚労相の発言録を都道府県などに送り、支給を必要以上に制限しないよう求めることを決めた。

　北海道滝川市の生活保護不正受給事件を受け、厚労省は４月、通知で支給条件を厳しく制限。受給者らの批判を受けて６月、支給が認められる具体例を示した追加通知を出した。

　だがその後も、追加通知や厚労相の発言に沿わず支給を制限したままの自治体があるとの苦情が続出。８日に開かれた自民党議員の勉強会でも指摘があり、厚労省は「周知徹底を図り、誤解している自治体には指導する」と説明した。【共同】(7/10MEDIFAXより)