予防接種法、抜本改革論議スタート/厚科審部会
厚生労働省の厚生科学審議会・感染症分科会予防接種部会(部会長=加藤達夫・国立成育医療センター総長)は3月15日、予防接種法の抜本改革論議をスタートさせた。同部会委員の任期が満了するまでの2年間で、法改正に向けて意見を取りまとめ、日
本だけワクチンが使えない問題、いわゆる”ワクチン・ギャップ”の解消を目指す。
抜本改革に向けた主要議題は▽予防接種法の対象疾病▽予防接種事業の適正実施策▽情報提供の在り方▽費用負担▽ワクチンの評価・検討組織の在り方▽ワクチンの研究開発促進と生産基盤確保策─の6項目。
この日の会合では、今後の審議の進め方について意見を交わした。まず、4月の次回会合から今夏にかけて、ワクチン関係者や有識者から意見聴取し、現在の課題を整理する。意見聴取を想定しているのは、小児科・感染症・免疫・ウイルス・細菌などの医学会関係者や、公衆衛生・疫学・医療経済学の専門家ら。また、ワクチン企業、卸、ワクチン研究者、自治体、医療倫理の有識者からも意見を聞く。
意見聴取が終わる夏以降には、予防接種の目的や基本的な考え方などワクチン政策の基本方針も審議される見通し。
出席委員からは、パブリックコメントの実施を求める意見や、海外ワクチン企業やWHOから意見を聞くべきとの声が上がった。また、ワクチンの審査当局からのヒアリングを求める意見もあった。(3/16MEDIFAXより)