亀岡市・船井医師会と懇談
5月7日 南丹市国際交流会館
オンライン化による審査実情で意見交換
協会は5月7日、亀岡市・船井医師会との懇談会を開催した。地区から17人、協会から10人が出席し、船井医師会・山田智裕理事の司会で進められた。
同会・木村茂会長は、「TPPやオンライン化による審査の実情などで協会から情報提供を受けて、活発に議論して、協会への要望も出していきたい」と挨拶。続いて関理事長の挨拶、協会からの情報提供の後、意見交換を行った。
意見交換では、まずオンライン化・電子請求化による審査について話題となった。地区より「医科・歯科の査定率が、前年比で増加しており、オンライン化・電子請求化によるところが大きい。今後レセプトの突合審査や縦覧審査が予定されている。オンライン化・電子請求化は、まさに保険者の利益のために働いている。審査は中立であるべきで、お金を払う側が審査をして、これに従えというのはおかしい」「請求の仕組みも複雑怪奇で、通達や内部ルールを積み重ねてきて、分厚い点数表を読まないと分からない。誰でもわかる透明性の高い制度にしてほしい」「調剤の方で後発医薬品へ変更した場合に、調剤でなく診療所が査定されることになるのは理不尽だ。縦覧審査は、査定のための点検で問題だ。縦覧審査を止めるようにしてほしい。審査は本来、医療機関に注意喚起をするためのものだ」など意見が出された。
これに対して協会は、「オンライン化・電子請求化という支払側にとって効率化を図った体制が導入されたために、適応症の問題などが噴出している。疾病は個々違うのであって一律査定はおかしいと協会は主張している。点数表の簡素化は包括点数につながる危険性をはらんでいるので注意が必要だ」と回答した。
地区より、「調剤について、先発品と後発品の適応症との不一致が起こった場合に査定されることが問題になっている。そもそも化学的成分と適応症とが合致するものしか後発品として認めてはいけないのではないか」など意見が出された。
これに対して協会は、先発品と後発品の適応症の違いの問題について京都府薬剤師会と懇談を行い、これが発展して、日薬から都道府県薬剤師会への通達につながったことを紹介した。
さらに地区より、「査定の数値目標がいわれているが、科学的ではない。これでは支払側のためだけのシステムである。これについて協会は抗議してほしい」との意見が出され、協会より「厚労省の省内事業仕訳で提示されたもので、保団連より抗議を行っている」と述べた。懇談会は、子育て医療制度などでも意見交換。最後に亀岡市医師会・阿部登会長の挨拶をもって閉会した。
27人が出席して開かれた亀岡市・船井医師会との懇談会