亀岡市・船井医師会と懇談
1月31日 ガレリアかめおか
21人が参加して開かれた亀岡市・船井医師会との懇談会
オンライン義務化は総背番号制への布石
亀岡市・船井医師会との懇談会は1月31日、ガレリアかめおかで開催。地区から17人、協会から4人が出席し、船井医師会・山田智裕理事の司会で進められた。
冒頭、同会・吉田昭会長が挨拶し、インフルエンザについて「タミフルやリレンザの異常行動について厚労省ははっきりとした態度を示さず、タミフル耐性の問題も出てきている。患者からも質問が寄せられ、説明に苦慮している」と述べるとともに、「後期高齢者医療制度や外来管理加算の問題をはじめ、レセプトオンライン請求義務化によって、診療を辞めるところも出てくると言われている。こうした中で本日はいろいろな情報をいただきたい」と述べた。
各部会より報告の後、意見交換の中で、レセプトオンライン請求義務化が話題となった。地区より「レセプト枚数が少ない医療機関に救済措置があるのか。完全義務化を撤回することはできるか」と質問。これに対して協会より、「政府はレセプト枚数が少ない医療機関にも経過措置期間を設けたことで配慮したと答弁しており、最終的にはオンライン請求を完全に義務化するというスタンスだ。レセプトオンライン請求義務化撤回訴訟などがマスコミに取り上げられ、国民にとって問題があることが認識されれば、世論によって政府を動かしていけるのではないか」と述べた。また「レセプトオンライン請求義務化は、社会保障カードという形で、住基ネットと連動させて、医療・介護・年金の個人情報を一つに纏めることにも繋げていくことが考えられる。社会保障個人会計により、給付されたものは負担しろ、という制度になる可能性があるだけでなく、国民総背番号制への布石ともなる。その前提にレセプトオンライン請求義務化があることを指摘しておきたい。これらのことにより反対していきたい」と述べた。
懇談会では、患者の呼称についても話題となり、「『患者様』より『患者さん』の方が親しみをこめた言い方だと思うので『患者さん』に統一すべきだ」との意見が出された。また、後期高齢者医療制度やレセプトオンライン請求義務化、療養病床の削減など、政権が代われば政府の方針は変わるものなのか、との質問があり、協会からは政権が代わることによって、変わっていく可能性があり、されに現場の要望を伝えてゆくことが大切だ、と述べた。
最後に、亀岡市医師会の調幸治会長より「医療界も厳しいが、昨今の経済情勢の中、リストラによる受診抑制が懸念される。こうした中でも、何とか頑張ってやっていきたい」と挨拶し、閉会した。