主張/長い経験と実績に裏打ちされた協会の医事紛争サポート体制の活用を
京都府保険医協会の医師賠償責任保険について、改めてご紹介させていただく。協会の医事紛争処理は1959年から臨時に紛争の処理交渉がはじめられ、61年度から新しく独立機関として「紛争処理部」が発足した。紛争処理部の方針として、医療上の問題に関する医師と患者との紛争を、中立的立場で適正に仲裁することを目的とした。増加する医事紛争に対し、会員から精神的、物理的負担の軽減策として医師賠償責任保険の設立の要望が高まり、協会では68年4月から医師賠償責任保険を創設した。当時の会員の危機意識は高く、創設後3カ月で会員数の3割が加入した。
その後、加入者数は会員の9割超に上った。また、会員からの要望に応え、医師賠償責任保険の補償額や契約種類の充実を図ってきた。現在、医師賠償責任保険は、個人診療所A型、個人病院B型、法人診療所C型、法人病院D型、勤務医E・F型を基本に、充実したオプション(勤務医師包括・看護職賠責・医療従事者賠責・受託者賠責・傷害見舞費用・傷害担保・医療廃棄物排出者責任保険)がある。個人契約・勤務医師包括には刑事事件に関する弁護士・訴訟費用の補償も付帯するなど、会員のリスクを多面的にサポートしている。
また協会では医療事故の再発防止にも力を入れて活動しており、その成果に加え医療機関の努力もあり、近年は紛争発生の増加は頭打ちとなっている。今後とも協会の医師賠償責任保険をご愛顧いただきたい。