主張/特定秘密保護法成立に強く抗議 法律の撤回・廃止を求める
安倍政権は、集団的自衛権解禁の解釈改憲を視野に、特定秘密保護法の成立に固執。与党幹事長が国会を包囲する人々のデモをテロリスト呼ばわりし、批判を浴びるという異常な政治状況の下、強行採決なる乱暴な手法で12月6日に成立させられた。
協会は10月11日に「暗黒社会への一歩! 特定秘密保護法案策定の中止を求める」談話を、11月26日に特定秘密保護法案の廃案を求める緊急談話を発表。安倍首相はじめ、京都選出国会議員へ送付、政府に本法案成立の断念を強く求め、議員には廃案を求める立場で審議に臨むよう要請してきた。
今般の参議院本会議での可決・成立を受け、協会は緊急抗議声明を9日に発表。特定秘密保護法は国のあり方を大きく変え、国民の人権を蹂躙し、生命・生活を脅かすもの。国民の健康と命を守る医師団体として、特定秘密保護法の成立と可決に至る強引な審議の進め方を強く抗議した。その上で、今後も「秘密国家」、「軍事国家」への道を開く特定秘密保護法の撤回廃止を強く求めていくことを表明した。
安倍政権は衆参で与党が多数を占め、支持率も高水準で推移している今のうちとばかりに、歴代政府のなし得なかった暴挙を今後も積み重ねていくことが予想される。早くも「共謀罪」創設の企てが報道されたのもその一環といえる。解釈改憲も含め、平和憲法の放棄、国家を個人の上に置く逆立ちした「戦争ができる国づくり」の動きを阻止する広大な連帯を形成することが求められる。協会もあるべき政治・国家の姿を展望しながら、今後も運動を強める。