主張/安達中医協委員の奮闘に期待

主張/安達中医協委員の奮闘に期待

 昨年、民主党への政権交代が起こり、今までの常識では考えられなかった様々なことが起こった。

 中医協の委員として選出されていた日本医師会役員の3人が、再任されないことになったのもその一つである。新たな診療側委員の一人として、京都府医師会副会長の安達秀樹氏が選ばれた。残る二人は、山形大学医学部長の嘉山孝正氏、茨城県の病院の医療法人理事長である鈴木邦彦氏であり、さらに全日本病院協会会長、全国公私病院連盟副会長の二人は再任されており、民主党の病院重視の方針が露骨に現れた人選のように見える。診療所の医療の将来は安達氏の肩に掛かっているわけであるが、四面楚歌の中、大変なご苦労があるのではないかと推察する。安達氏は当協会の会員であり、何とか応援・激励ができないかとこの稿を起こすことを思い立った。

 安達氏は、09年11月18日の中医協では、医療経済実態調査の不備な点についての適確な発言など期待通りの活躍が報道されている。一方、他の医師委員においても、診療所対病院の診療報酬の取り合いのような議論にはなっていない。各委員の見識の高さに敬意を表したい。最初に述べたような、「四面楚歌」というとらえ方をすること自体がマスコミによってなされるような、対立関係のようなとらえ方、また、病院と診療所の対立を煽る今までの政府のやり方の術中にはまっているのかもしれない。

 少ない診療報酬のアップ率の中ではあるが、何とか医療機関全体が幸せになる方向を探っていただきたい。安達氏におかれては大変なことも多いとは思われるが、バックには京都府の医師ひいては全国の医師が応援していることを思い出していだだいて、お体には気を付けて明日の医療のためこれからもがんばっていただきたい。

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