中1・高3の麻しん接種率、30%台と低迷/厚労省調査、遠い目標95%

中1・高3の麻しん接種率、30%台と低迷/
厚労省調査、遠い目標95%

 中学1年生を対象にした麻しんワクチンの接種率は38.8%、高校3年生の接種率は29.6%といずれも国が目標としている接種率95%に及ばないことが厚生労働省の調査で分かった。厚労省は9月3日の麻しん対策推進会議で調査結果を発表した。

 麻しんと風しんの予防接種は2006年度から1−2歳と小学校入学前の2回にわたって実施している。07年、1回接種だった時代に十分に免疫を付けられなかった10代の子どもを中心に麻しんが大流行したことから、08年度から中学1年と高校3年の生徒に追加接種を行っている。

 国は麻しんの接種率を感染が広がらないとされる95%以上に押し上げた上で、12年度までに麻しんの排除を達成することを目標に掲げている。調査結果を受け、田代眞人委員(国立感染症研究所ウイルス第三部長) は「追加接種を始めた時点でこの数字では低すぎる。接種率が95%を超えないと12年の目標達成は難しい」と述べ、対策の充実を求めた。

 加藤座長は接種率向上策として(1)都道府県の接種率を適時公表する、(2)自治体が未接種者に対し個別の接種勧奨を図る、(3)学校での集団的接種、(4)土日に診療所で接種できる機会を設ける─などを提案した。(9/4MEDIFAXより)

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