中医協議論に「1つの壁」/日医・藤原常任理事
日本医師会の藤原淳常任理事は8月17日、中部医師会連合の社会保険特別委員会で講演し、外来管理加算の5分要件について「会員から、非常に厳しい意見をいただいており、引き続き中医協の場で早期撤廃を求めていく」との決意をあらためて示した。ただ「中医協での議論が大変難しいとも感じている。1つの壁を感じている」とも述べ、2008年度から中医協委員を務める立場で、それ以前に決定した内容を覆すことの難しさを明かした。
藤原常任理事は7月の中医協総会で、厚生労働省が07年7月に実施した「時間外診療に関する実態調査」に基づき外来管理加算の議論のための資料を作成したのは、「調査結果について、目的と異なる不適正な使用ではないか」と指摘したことを説明。ただ、支払い側の対馬忠明委員(健保連専務理事) から「5分要件については再三再四、議論した」と、返されたとした。藤原常任理事は「診療側、支払い側、公益側の三者で決めた経緯もある」と述べ、すぐに撤廃までこぎ着けられるか難しい部分があると説明。ただ、これまでの主張は中医協で行われる検証の材料にはなると見通した。(8/19MEDIFAXより)