与党に民意重視求める意見多数 参院選結果をうけて総会アンケート  PDF

与党に民意重視求める意見多数 参院選結果をうけて総会アンケート

 7月21日に投開票が行われた第23回参院選は自民党が圧勝、自民・公明両党は非改選と合わせて過半数を確保した。憲法、原発、TPP、消費税などという重要な岐路が問われた参院選だったが、政策論争は低調のまま、投票率も戦後3番目に低い52・61%に止まった。各紙の社説は、「民意とのねじれ恐れよ」(朝日)、「数任せの政治許されぬ」(京都)、「熱なき圧勝におごるな」(毎日)などと、野党が批判票の受け皿たりえなかった状況が自民の圧勝につながったと分析し、数におごれば国民の信を失うと釘をさしている。民主党への失望感は今選挙においても惨敗という結果に表れ、維新の会やみんなの党は旋風を起こすにいたらず、自民との対決姿勢を鮮明にした共産党が健闘し、京都選挙区でも15年ぶりに議席を確保する結果となった。なお、選挙制度を巡っては今参院選の「一票の格差」を巡り、全47選挙区を対象に無効を求める訴訟の動きもおきている。この結果をうけて総会出席者にアンケートを実施、106人中93人が回答した(88%)。

与党圧勝に不安が5割

 今回の参院選の結果を受けてどう考えるかを複数回答できいたところ、与党が圧倒的となったことを「良かった」とする回答も11%あるが、逆に「不安」は50%で、「与党は民意を十分汲み取ってほしい」は63%となった。野党に対しては「明確な対決姿勢」22%よりも「共同して暴走阻んでほしい」34%が上回った。

 今後、野党として期待する政党については、「どこもない」が30%、共産・民主・維新が15%で並び、みんなが14%で続き、生活7%、社民6%であった。

改憲・原発・TPPは自重を

 安倍政権の政策で、期待するもの、自重を求めたいものそれぞれ2項目の選択を求めたところ、昨年の衆議院議員選挙を受けての代議員会アンケートの結果とほぼ同じ傾向となっている(図)

図 安倍政権の政策について

 期待する政策では「未記入」が93と断トツ、「経済政策」が43であった。以下、「改憲」22、「生活保護見直し」12、「消費税引上げ」9、「TPP参加」7と続く。

 安倍政権に自重を求めたい政策では、(1)「改憲」37、(2)「原発政策」36、(3)「TPP参加」33と高く、(4)「混合診療解禁などの規制緩和」が25、(5)「自立・自助を基本にした社会保障費の給付減や負担増」19の順で票が分かれた。

 また、選挙に向けてマスコミ報道が十分にされていたかに関しては、「思わない」が61%、「思う」は11%。

 選挙結果は民意を反映しているかについては、「思わない」が60%、「思う」が20%。

 前問で「思わない」人に民意を反映するために何をすべきかきいたところ、「選挙制度改革」78%、「マスコミ姿勢の転換」56%。

 協会の候補者アンケートは参考になったかについては、56%が「参考になった」。「見ていない」27%、「参考にならなかった」15%であった。

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 最後に政権与党(自民・公明)に対し、「いま言いたいひとこと」を一部抜粋して掲載する。

 ▽有権者の4分の1の支持であることを自覚しておいてほしい。

 ▽投票率の低さ(国民からの乖離)を真剣に考えてもらいたい。

 ▽アメリカに追随せず、1%の利益のためだけに働くな。

 ▽フリーハンドを与えたわけではない。おごることなく日本を輝く国に再成長させてほしい。 

 ▽グローバル時代であるからこそ日本の良い伝統をしっかり見据えて進めてほしい。

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