下京東部医師会と懇談  PDF

下京東部医師会と懇談

11月14日 ホテル日航プリンセス京都

TPPを中心に活発な議論

 協会は11月14日、ホテル日航プリンセス京都にて下京東部医師会との懇談会を開催した。地区医師会から18人、協会から6人が出席した。

 開会にあたり、下京東部医師会の中西重雄会長が「政治情勢が動いている中で、本日の議題は時局にあった内容だ。詳しく話を聞かせていただきたい」と挨拶。同会の佐々木敏之副会長の司会で進行した。

 協会からは関理事長の挨拶の後、各部会の担当副理事長・理事から部会活動について報告を行い、飯田理事が「3党合意の結果成立した社会保障制度改革推進法の問題性」「開業医医療の今後の方向」について報告。続いて関理事長が「韓米FTAに学ぶTPPの問題性」について説明を行った。

 社会保障制度改革推進法の問題について、地区から「協会は早くから社会保障制度改革推進法の問題点を指摘していた。ついては、これまでの協会の運動について教えていただきたい」との意見が出された。協会からは「京都協会のみならず、全国組織である全国保険医団体連合会でもこの1年を通して反対運動を行ってきたが、力が及ばず法として成立してしまった。具体的な取り組みでは、保険医新聞に談話を掲載し、協会の姿勢を発信。会員署名も行い国会へと提出した。その際には京都選出の国会議員とも個別に面談し、この法案の問題点を指摘。認識を深めてもらえるよう活動した。さらには自治体や政党とも懇談を行った」と述べた。

 TPPの問題については、「各分野の団体との連携は必要だが、国民皆保険を守るという主張がぼやけてしまわないのか」という意見が出された。これに対し、協会は「TPPが国民の生活を破壊するという認識は医療者も農業従事者も同じ」と強調。「個別の課題は各々が追及する必要があり、協会・保団連の運動の核は社会保障の改悪阻止だと考えているが、TPP反対という一点で運動を拡大する視点も必要だ」と述べた。

 他にも「TPPは非常におそろしい仕掛けだと感じた」「TPPによって国民皆保険が空洞化、あるいは変質するとしか思えない。また、新たな情報があれば提供をお願いしたい」などの意見が出される一方で、「今回報告された内容は、あくまで韓米FTA。TPPの内容は交渉のテーブルに着かなければ判明しないはずだ」「TPPの交渉で望まない条件が提示されれば、その時点でTPPに参加しないことも含めて検討すればいいのではないか」との意見が出され、TPPへの参加是非について活発な議論が交わされた。

 その他、通所リハビリ実施時間中の医療保険での診察についての質問に対し協会から回答を行った。

ページの先頭へ