一般会計は90兆3339億円/政府、12年度予算案を閣議決定
政府は12月24日の臨時閣議で、2012年度予算案を決定した。一般会計の総額は90兆3339億円で、6年ぶりに前年度予算を下回った。しかし特別会計で計上した東日本大震災の復興費用3兆7754億円と、基礎年金の国庫負担割合を2分の1にするための予算を今後の税制抜本改革で確保した財源で償還する「年金交付国債」約2.6兆円を加えれば、過去最大の予算となる。
社会保障関係費は26兆3901億円。11年度当初費28兆7079億円から8.1%減だが、これは年金交付国債を一般会計に計上していないため。含めると約29兆円で、11年度当初費を超える。予算案はまた、新規国債発行額(約44兆2000億円)が税収(約42兆3000億円)を上回った。逆転は4年連続。12年度予算案の国債依存度は49%に達し、歳入の半分を借金で賄うことになった。
安住淳財務相は予算案決定後の記者会見で「予算の国債依存の体制は、そろそろ限界に来たと思う。税と社会保障の一体改革を実現し、消費税などの引き上げをぜひやらせていただきたい」と強調した。税収構造を見直して高齢化社会などへの備えを万全にする必要性に言及し「成長型予算から、成熟型予算に転換を図らねばならない時に来たと、この予算編成を通じて感じた」と振り返った。(12/26MEDIFAXより)