レセプトDB、中医協でも活用可能に/厚労省がGL案  PDF

レセプトDB、中医協でも活用可能に/厚労省がGL案

 厚生労働省は10月28日の「レセプト情報等の提供に関する有識者会議」(座長=開原成允・国際医療福祉大大学院長)に、レセプトの電子化によって集積するレセプト情報や特定健診情報の国のデータベースを、中医協など厚労省の審議会などで活用する場合は有識者会議の審議を省略することを盛り込んだガイドライン案を示した。レセプト電子請求の割合が件数ベースで医科で9割を超えていることから、条件が整えばより実数に近いデータを活用した中医協での議論が可能になる。

 国のデータベースには2010年8月末現在で約16億件のレセプト情報と約2000万件の特定健診・保健指導の情報が蓄積されている。現在は、国または都道府県が医療費適正化計画の作成、実施、評価する場合などに限って利用が認められている。厚労省は2011年度から適正化計画以外でも活用できるようにする方針だ。

 ガイドライン案では、厚労省の各部局が審議会の提出資料や統計資料の作成に利用する場合は「公益性が高いことが明白」と判断し、審査を省略する形で活用を認めていく方針。さらにガイドラインを精緻化する議論を進める。

 会議では、初年度の外部機関への情報提供については「抑制的にすべき」という意見が大勢を占めた。厚労省の示したガイドライン案では、11年度の情報提供は「試行的に行うもの」と提案。提出先は▽国▽都道府県▽研究開発独立行政法人▽大学・大学院▽医療保険者の中央団体▽医療サービスの質の向上を目的とした国所管の公益法人▽公的機関から研究費の補助を受けている者―とし、営利企業や外国の機関は対象外としている。提供するデータは事務局の厚労省保険局総務課が集計した「集計表」と、データベースに蓄積された「個票情報」の2パターンを想定している。申請を受け付けるのは月10件までとする案だ。(10/29MEDIFAXより)

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