レセプトオンライン請求Q&A(11)
専用室は必要か
Q、オンライン請求を行う場合、送信に使うパソコンなどの機器は「オンライン請求業務を専用に行う物理的区画に設置されることが望ましい」とありますが、専用室を設置する必要があるのでしょうか。
A、専用室の設置義務はありません。06(平成18)年4月に出された「レセプトのオンライン請求に係るセキュリティに関するガイドライン」では、「物理セキュリティ」として、「医療機関及び薬局の送信機器を設置する部屋」は、
ア 施錠可能とする。
イ 関係者の入退室を適切に管理する。
ウ 送信機器は、オンライン請求業務を専用に行う物理的区画に設置されることが望ましい。
とあり、従来から「望ましい」規定でしたが、08(平成20)年2月の改定では、前述の「ウ」の文言も削除されています。
また、送信方法についても、IPsec+IKEサービスを使用したインターネット接続(オンデマンドVPN接続)が追加されたことを受けて(前回参照)、「オンライン請求システムの送信機器は、オンライン請求業務(レセプト作成業務等を含む)及びオンライン請求業務の遂行上必要となる業務に使用する」とされており、レセコンより直接送信することが認められます。なお、「オンライン請求業務の遂行上必要となる業務」に必要なソフトとは、アンチウイルスソフトのヴァージョンアップ、セキュリティ修正プログラム、新薬の情報等を得るために必要なプログラムが想定されるようですが、具体的内容は明示されていません。
しかし、ガイドラインの一部にこのような変更があったにせよ、個人情報に関する医療機関の管理責任が緩まった訳ではありません。今回の変更は、医療機関の責任において行っても良い、ということを示したに過ぎないことをご注意下さい。
【京都保険医新聞第2663号_2008年11月3日_3面】