メタボ健診、15市が無料/受診促進と負担金減狙い

メタボ健診、15市が無料/受診促進と負担金減狙い

 4月に始まった40−74歳を対象とする「メタボ健診(特定健診)」費用を、東京都を除く県庁所在地と政令市の計50市のうち15市の国民健康保険(国保)が無料にしていることが9月26日、共同通信の集計で分かった。

 受診率を上げて病気の予防につなげるのが狙いだが、受診率が下がると75歳以上の医療費を賄うために国保が拠出する支援金の負担額が引き上げられる可能性があることも背景にある。無料化すれば国保側の負担が増え、保険料アップにつながる恐れもあるが、健診を医療費抑制につなげたい厚生労働省の取り組みに対応を迫られた格好だ。

 青森、さいたま、大阪、北九州など12市は、2007年度まで住民に実施していた基本健診が無料だったことなどを踏まえ、引き続き無料とした。宇都宮、名古屋、長崎各市は新たに無料化。宇都宮市は「一定の受診率を達成しないと支援金負担が増える」などと、07年度の2300円から無料化に踏み切った。

 有料で実施している35市は、平均費用は1220円(個別健診と集団健診がある場合は個別健診)。千葉市などが最も安い500円、山形市が最も高額な3000円。加入者の所得や年齢などにより、負担を軽減する措置を取っている市も多い。【共同】

ページの先頭へ