マンガや墨跡から温暖化考えて/法然院で作品展
飯田理事がリレー企画で講演
協会が実行委員団体として参加しているMAKE the RULEキャンペーンの一環で、地球温暖化をテーマにしたマンガや墨跡を通じて環境問題について考える「法然院で地球温暖化防止」展が、6月23日から28日まで、左京区の法然院で開催された。京都を中心に活動する団体でつくる「法然院で地球温暖化防止」展実行委員会が主催。府内の宗教者や画家、京都精華大の学生らの絵画、切り絵、子どもたちの粘土細工など約200点を展示した。参加者は6日間でのべ600人。
会期中毎日開催されるリレー企画において、飯田理事が「地球温暖化と原子力発電」と題して講演。17人が参加した。
前半は、私たちが日々使っているエネルギーについて解説。産業革命以後一貫して、エネルギー消費が急速に伸びていること、一人当たり消費量は国によって40倍もの格差があること、消費量の伸びはあるところまでは平均寿命を延ばすが、それ以上では伸びるとは限らないことなどを紹介し、まずは膨大なエネルギー浪費社会を見直す必要があることを提起。続いて、原子力発電が温暖化防止に資するというキャンペーンについて、特に核廃棄物を100万年間管理することによるエネルギー消費量は計り知れないだけでなく、途方もない時間の話であり、そもそも破綻した論理であるとして、このまやかしに騙されてはいけないと警鐘を鳴らした。また、原発そのものの是非についても、原発がなくてもエネルギー需要は十分賄えること、再処理されたプルトニウムは核兵器に転用可能なこと、原発労働者の被曝や原発が都市部に存在しないことなど、原発政策が差別的な考え方のもとに進められていることなどから、許されざるものであり一刻も早く廃止すべきであると訴えた。
法然院で原発問題を講演する飯田理事