マスコミ懇談会開催/医団連
保団連、全日本民医連、日本医労連、日生協医療部会などで構成する医療団体連絡会議(医団連) は、8月7日、「医療・介護の現場の実態と診療報酬」をテーマに、東京都内でマスコミ懇談会を開催した。新聞、経済誌、テレビ番組制作など9社から13人の記者が参加した。
挨拶にたった保団連の竹崎三立副会長は、「4月実施の診療報酬改定と、10月から実施される改定内容が現場にどのような影響を与えるのかという事を知ってほしい」と訴えた。
福岡県のみさき病院院長の山田智氏は、10月からのリハビリ患者の追い出し問題などを中心に現場の実情を報告。独居老人の在宅への復帰の問題や、脳血管疾患の患者が障害者施設から追い出される問題を告発し、現場の視点に立った報道をお願いしたいと訴えた。
医労連の田中千恵子委員長は、看護現場の実態を報告。看護師不足によって病棟が閉鎖される問題を指摘したほか、少なくない潜在看護師の存在に触れ、働き続けられる労働環境の重要性を指摘した。
保団連事務局の宇都宮勉主査は、外来管理加算の時間要件導入による影響について報告。保団連の調査では外来管理加算の算定割合が約20%減少し、診療所全体で年間で約800億円の減収となると推計されることを報告した。
東京保健生協介護部の斉藤恵子部長は、介護労働者の実態と介護報酬の低さについて報告。男性の介護労働者が結婚を機に寿退職するなどということが現場では言われるほど介護労働者の低賃金は深刻だと訴えた。