ポリオ不活化ワクチン、11年末から薬事申請/岡本政務官
現在国内で4社が治験を行っているポリオ(急性灰白髄炎)の不活化ワクチンについて、厚生労働省の岡本充功政務官は3月8日の衆院厚生労働委員会で「本年末ごろより順次薬事承認申請がなされる予定と聞いている」と述べ、2011年末から薬事承認に向けた動きが本格化するとした。古屋範子氏(公明)の質問に答えた。
岡本政務官は「安全性、有効性に十分配慮しつつ迅速に審査を行い、可能な限り早く導入したい」と述べ、ワクチン会社から申請があった場合に迅速に対応するとした。
厚労省医薬食品局によると、現在予防接種で使われているポ
リオの「生ワクチン」はウイルスが微量に残るため接種を受けた人のうち、ごくまれにワクチンによる副反応として麻痺症状が起こる。接種を受けた人から排出されたウイルスによって二次感染の恐れもあるという。
このため加熱処理などをしてウイルスを殺して感染の危険をなくした「不活化ワクチン」の導入に向け準備が進んでいる。国内の4社は現在、ポリオの不活化ワクチンと3種混合ワクチン(沈降精製百日せき、ジフテリア、破傷風)を合わせた4種混合ワクチンの治験を行っている。(3/9MEDIFAXより)