ポリオ「生ワクチンの接種徹底を」/小児科学会が声明
日本小児科学会の予防接種感染対策委員会は8月20日、「不活化ポリオワクチン導入までは、経口ポリオ生ワクチンの接種を徹底すべきである」とする声明を発表した。
声明では、インドやパキスタン、アフガニスタン、アフリカの一部地域で依然としてポリオの流行が続いており、「世界根絶が達成されるまでは、ワクチン接種を継続し、かつ接種率を高く保つことが必要」と指摘。不活化ワクチンの導入には時間がかかるとの見通しを示し、生ワクチンの接種を継続すべきとしている。
ポリオの生ワクチン接種をめぐっては、2009年に神戸市在住の男児が、集団接種を受けなかったにもかかわらずワクチン由来のポリオウイルスに感染。厚生労働省は国内メーカー4社に対し、沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン(DPTワクチン)と不活化ポリオワクチン(IPV)の混合ワクチンの開発を促している。(8/23MEDIFAXより)