ヒヤリ・ハット、疑義照会で判明7.3%/薬局事例公表  PDF

ヒヤリ・ハット、疑義照会で判明7.3%/薬局事例公表

 日本医療機能評価機構は10月5日、全国の薬局から報告を受けた2009年のヒヤリ・ハット事例を発表した。薬局が処方せんの疑問や不明点を医師に問い合わせることでヒヤリ・ハットが判明した報告は、全体の7.3%となる107件だった。

 同機構が薬局の事例を年報として公表するのは初めて。ヒヤリ・ハット事例の傾向を全国で共有し、今後の発生防止に生かしてもらう取り組みで、09年4月から12月末までに1774の薬局が報告した1460件をまとめた。内訳は調剤に関する内容が1343件で最も多く、疑義照会が107件で続いた。

 疑義照会に関する107件の内容を見ると、疑義照会をせず変更前の処方通りに服用した場合に健康被害の恐れがあった事例が59件で全体の5割を超えた。

 疑義照会する必要性を何で判断したのかを聞いたところ「処方せんのみで判断」が45件(42.1%)、「処方せんと薬局で管理している情報で判断」が37件(34.6%)、患者との会話など「その他の理由で判断」が25件(23.4%)だった。

 同機構の後信・医療事故防止事業部長は「ヒヤリ・ハットで済んでよかった、と何も対策を取らなければ大きな医療事故になる。ヒヤリ・ハットで止まっているうちに未然に事故を防ぐ仕組みをつくるべき」と指摘した。(10/6MEDIFAXより)

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