バイオ燃料の利用抑制/EU議会、食料危機受け
欧州連合(EU) の欧州議会はブリュッセルで9月11日、産業・エネルギー委員会を開き、「温室効果ガスを2020年までに1990年比で20%以上削減」としたEU温暖化対策の柱の1つ、バイオ燃料の利用義務化の目標について、食用穀物の比率を下げる修正案を承認した。
アフリカなどで食料危機が深刻化していることなどを受け、穀物を原料とするバイオ燃料が食料危機を招くとの批判を受け入れた形だ。
年内の政策具体化を目指している温暖化防止のEU包括政策案では、自動車分野に関し「20年までにバイオ燃料など再生可能エネルギー比率を10%に引き上げる」と義務付けたが、修正案はうち4%分を「穀物以外の第2世代バイオ燃料、電力、水素エネルギーなどで賄う」として穀物を原料としたバイオ燃料の利用を抑制した。【ブリュッセル9月11日共同】