ネット0.19%増、10年ぶりプラス改定/本体改定率は1.55%増
2010年度診療報酬改定の改定率をめぐる長妻昭厚生労働相と藤井裕久財務相の最終の大臣折衝が12月23日、財務大臣室で行われ、ネットで0.19%のプラス改定とすることで合意した。ネットでプラス改定は10年ぶり。薬価・材料価格のマイナス1.36%で捻出した財源と合わせ、本体改定率はプラス1.55%となった。
●入院はプラス3.03%、外来はプラス0.31%
医科については入院と外来に分けた改定率も決定。入院はプラス3.03%、外来はプラス0.31%となった。
長妻厚労相は折衝終了後の会見で「医療崩壊の現場や患者からの切実な声が直接、届いたことで、(財務省側も)理解していただけたのではないか」と述べ、医療再建を求める声が10年ぶりのネットでのプラス改定につながったとした。
10年度の医療費を36.5兆円とすると、本体部分のプラス財源は約5700億円。薬価と材料価格の引き下げで得た約5000億円を回すほか、純粋なプラス改定財源として約700億円(国費は約160億円)を本体部分に充てる。
本体部分の内訳は、医科がプラス1.74%、歯科がプラス2.09%、調剤がプラス0.52%となった。(12/24MEDIFAXより)