ドクターフィー「慎重な議論を」/中医協・支払い側が意見書
中医協の支払い側委員は6月23日の総会で、今後の検討課題についての意見書を提出した。すでに提出している診療側委員の意見のうち、基本診療料に含まれるキャピタル・コストや人件費などの積算根拠の明確化、ドクターフィーの導入などについて、慎重な議論が必要との認識を示した。
白川修二委員(健保連専務理事)が説明した。診療側の提案内容について「委員間で現状認識や問題意識を共有しつつ、優先順位を考慮しながら議論することに異存はない」としたが、基本診療料については「技術料設定や基本診療料についての考え方など、さまざまな検討課題が考えられる」とし、検討項目の絞り込みなどが必要と指摘した。ドクターフィーについても「診療報酬の在り方に大きな影響を及ぼす」とし、時間をかけて議論する必要があるとした。
このほか、地域特性を踏まえた診療報酬の在り方についても「指標とすべきデータの検討や地域の実態などを精査するステップを踏むべきだ」と主張した。
2010年度診療報酬改定の付帯意見を踏まえた検討については、外来管理加算と地域医療貢献加算の算定状況や看護職員・看護補助職員の勤務実態などの調査の必要性を訴えた。
支払い側、診療側双方の意見が出そろったことを受けて、厚生労働省は今後の検討に向けた具体的な調査の在り方についての考えをまとめ、総会に示す方針だ。(6/24MEDIFAXより)