ストップ!患者負担増署名活動に取り組みを
副理事長 渡邉 賢治
この4月から患者申出療養の創設とともに、患者負担増となる紹介状なし大病院受診時の定額負担、入院時の食事負担引き上げが実施されました。政府はこれに加え、高齢者の窓口負担の引き上げなど、さらなる患者負担増を計画しており、今夏の参院選挙後に具体化されます。これに対して、京都府保険医協会は「さらなる患者負担増計画の中止を求める請願」署名活動に取り組みます。本紙に署名用紙10枚と返信封筒を同封しているので、各医療機関においてぜひ取り組んでいただくようお願いします。
経済的理由による受診困難となるケースがあり、協会が実施した調査では、3割の医療機関で、この半年で治療中断を経験しているとの結果です。治療中断となった事例の多くは、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病があげられますが、中には悪性腫瘍なども含まれています。
さて、今回の診療報酬改定では、退院後1カ月以内の特定疾患療養管理料の算定制限が入院していた医療機関に限られる扱いが明記され、また、複数の医療機関で異なった疾患に対して在宅自己注射指導管理を行っている場合にいずれの医療機関でも、在宅自己注射指導管理料を算定できるようになりました。このことは、会員の先生方の要求、現場での意見をアンケート結果と会員署名という形で厚労省に提出し、直接懇談して説明し、改善要請をするといった取り組みの成果だと思います。このように、会員の先生方や患者さんの声を署名という形に変え、直接顔をあわせて、面と向かって、生の声で要請を伝える。このことはとても大事な取り組みだと感じます。
今回皆さんにお願いする「ストップ!患者負担増」の署名も数多く集め、国会に届けたいと思います。目標は1万筆としています。決して難しい目標ではないと思います。京都協会会員数は約2400人。会員各位お一人に5筆ずつ署名を集めていただければ達成します。スタッフや家族の方にも署名いただき、ぜひとも「ストップ!患者負担増」の署名活動に多くの会員先生方が参加していただければと思います。よろしくお願いいたします。