シリーズ環境問題を考える(116)  PDF

シリーズ環境問題を考える(116)

あのダムは今

 3年と少し前、民主党政権が発足した当時「八ッ場ダム中止」は私たちにゼネコン政治からの脱却という希望の光が見えたのでは、という夢を見せてくれました。その後、政府の方針が二転三転したことにはずいぶんがっかりしたものです。そこで、ゼネコン政権が再び登場した今、あっという間にダムができ上がるところまできているのではと思っていましたが、なんと実情は本体工事は全くでき上がっていないのです(図を参照)。つまりは今なら何とかなるという淡い希望を抱かせるような現状なのです。

 水の需要もなく、浅間山の噴火泥流でできた岩盤にも問題があり、その上美しい吾妻渓谷を破壊し湯治場を消滅させるこの計画が、自民党政権でさも当たり前のように進められるのか、しっかり見届けたいものです。

(京都府歯科保険医協会理事・平田高士)
 

ページの先頭へ