シリーズ?データでみる医療  PDF

シリーズ?データでみる医療

京都府内の病院・病床数の推移

 2003年10月と15年9月の京都府の「病院年報」をもとに病院、病床数の12年間の変動を比較した。

 府内病院数は12年間で13減、7増の173施設(これ以後、左京区で1減)。主に中小病院の増減が地域の病床数に大きく影響している。病床数は885床減の3万5845床。東山区と北区で3病院減となっており、それぞれ452床減、300床減と大きく変動。逆に3病院増の山城北で233床増、1病院増の山城南で250床増となっている。

 療養病床は06年医療制度改革による再編、転換が進んでおり、全府では384床減となった。北区で129床減、上京区と伏見区で103床減、丹後で100床減。増床は東山区の101床増、山城北197床増などとなっている。

 一般病床は154床減で、東山区の461床減を筆頭に、北区の168床減、左京区の116床減、中丹の198床減(舞鶴の病院再編)と続く。逆に増床は下京区で154床増、丹後で209床増、山城南で200床増、山城北で132床増となっている。

 現在、25年に向け、病床の機能別再編とともに国推計による必要病床数をもとにした地域医療構想の策定作業が進んでいる。国が示した試算では13年比で最大900床が不要とした。これは療養病床入院患者をもっとも少なく試算した数値であり、府はマイナス326床の試算を出している。数値ありきではない、地域の実情を汲んだ議論をのぞみたい。

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